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【ええやんが持つ力】じゅげむ

落語のワークショップでは、必ずワークショップの最初に、意見出しをしやすい雰囲気、自分を表現しやすい雰囲気を作るために合言葉を作っています。

「なんでもでも、ええやん」
というアイスブレイクの時間。エピソードトークをしてもらった後にどんなことに対しても大袈裟に「ええやん!」と言う時間です。雰囲気がわかる動画はこちらです。高知県自動車学校様で研修を行なった様子はこちらです。ご覧いただけます。
https://youtu.be/sc5PaLHe8d4?si=fFF4vw_ysN1CMYit

私は人を傷つけてしまう行為以外であれば、やってみたこと、その上で失敗したことに対して「ええやん」と言えるマインドをみんなに持ってほしいと思っています。この「ええやん」というマインドがあれば、自分を表現する怖さがなくなるのではないか、というのが私の考えです。実際に落語の授業では、自分なりに考えた笑いを思いっきり表現できる場作りとなる、準備運動のようなものです。この「ええやん」は落語教育の時間で完結するだけでなく、それ以外の場面でも多く取り入れられていると聞きます。

実際に落語教育を受けた京都市の小学校、5年生の学年にて。授業を受ける前と受けた後、何が変わったかというと、誰かがちょっと失敗した時。給食をこぼしてしまった、ノートの紙が破れてしまった、ものを忘れてしまった。そんな時に「そんなことがあっても、ええやん」とみんなで言い合っていると、担任の先生がおっしゃっていました。誰かの失敗に指を差して馬鹿にして笑う、人を傷つけて笑い合うのではなく、やってしまったことに対して「そういうことがあってもええやん」と思えるマインドを作ることができました。

このマインドは学校生活の中だけでなく、これからの人生に確実に活きていくマインドであることが証明された瞬間でした。ええやんマインドをみんなが持つことができれば生きやすい社会になると考えております。

2023年も「ええやん」な一年でした。うまく行ったこともうまくいかなかったことも、全てが未来に繋がると思うと「ええやん」と思えます。どんなこともマインド次第。このコラムを読んでいるみなさんのマインドも、「ええやん」のマインドになっていきますように。