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トキワ松学園【ピン芸人かける】

トキワ松学園での漫才教育を終えて。

全3回、総勢120名ほどの中学1年生の子たちへの漫才教育は、大盛りあがりのうちに幕を下ろしました。

コンビを組んでからわずか20分後には漫才を作り上げ、稽古に入るというスピード感。

スムーズにコミュニケーションを図りながら行うコンビもいれば、笑い合いながら作りすすめるコンビもいたり、悩んでは作り直し悩んでは作り直しのコンビもいたり三者三様、十人十色のネタが出来上がっていきます。もちろん、私もアドバイスをしながら、より良くなるようにサポートし続けます。
初日を終えて、いよいよ明日は稽古をして、予選会を行います。

さぁ、稽古と予選となる当日。なんとこの日が台風10号の影響で、休校になってしまいました。稽古もできない、予選もできないまま、どうやって最終日を迎えるのか。私は代表のじゅげむと50分という授業だけで、稽古、予選、決勝戦まで行えるタイムテーブルを考えます。こういうときこそ、面白がる力が発揮されます。

ついに、やってきました、最終日。
生徒たちは教室と小ホールの2つのグループに分かれて、予選を行います。そして各グループから、投票で面白かったコンビを選出。4クラス分合計8組が出揃いました。ここまででわずか20分ほど。

そして、残りの時間をめいっぱい使っての、じゃんけん大会のような出番順を決め、一組ずつコンビ名発表。なんだそのコンビ名は!というような盛り上がりもあり、私の前説を終えていざネタスタート。

どのコンビも個性が違います。
テーマ選びも違います。コントに入るコンビもいれば、ひたすらしゃべりくりのコンビ、マスクをしたままネタをすることをネタにしているコンビ、唯一のトリオはダブルボケで笑いをとっていました。

客席はどのコンビもウケていました。
みんな恥ずかしがってやらないのかな〜〜という心配をよそに、予選でも決勝でも漫才に入ると殻を破ります。ここがお笑いの力なんです。このやりきる姿がかっこいいんです。美しいのです。

やってみれば案外できる。このことが彼女たちの中に少しでも感じられたなら…。先生方からも好評の漫才教育。特に「かけるさんみたいなあの承認の声かけができない先生が多いんですよね…。そこを先生方も学んでほしい」と。ただの芸人じゃない、先生だけじゃない、芸人であり先生だからこそプロの芸人✕プロの教育者だという部分が我々の強みです。

さて、今週からは、神奈川県の高校での落語探究ゼミ後期がスタートします。漫才でも落語でも伝えたいことは同じ。あなたはすでに面白い!