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【やってみた動画はこれからもバズる】かける

You tubeをはじめとする、その他SNSなどでは日夜「〇〇してみた」系の動画が投稿され続けています。歌ってみた、踊ってみた動画はもちろん、みんなが疑問に思っていることに応えるような動画や、費用がかかる大掛かりな実験、ゲームの実況動画もいわゆる「やってみる」過程を楽しむ類のものでしょう。

 今年度は縁あって高校1、2年生に自分の好きや得意を深堀りし、貢献に繋げていく探究講座のファシリテーションを行っています。400人の高校生との週1回の授業は、知らない世界に触れられる刺激的な時間です。中でもアイドルや俳優、K-POPに関しての流行りは「これ今度デビューするから覚えておいて!」「これは昨日デビューしたばっか!」「読み方が違う!それは曲名で、こっちがアーティスト名!」とこんがらがりながら、顔と名前を一致させるために神経衰弱のように楽しみながら覚えています。(ちなみに私のお気に入りはBLACK PINKのShut Down、ITZYのBlah Blah Blahです)

 その探究講座にゲストとして、ニューヨークでフリーのソフトエンジニアとして活動している方をお招きし、お話を聞く機会がありました。話の終盤で、好きをどう仕事や貢献に繋げていくかという部分で「みんなさ、今好きな音楽とかハマってるYou tubeってさ、誰かに紹介されたとか、何となく見始めたものが多くない?ということは、やってみたら好きになることもハマることもあるよ。最初のきっかけなんてそんなもんだよ」。

 この言葉には目からうろこが落ちました。確かに、いま自分が好きなものはたまたまテレビで見たとか、やってみたら何となく好きになったとか、誰かにおすすめされて聞いてみたとか、運命的な出会いがすべてにあったかというと、そうでもないことに気づきました。皆さんの好きはどうでしょうか?

 漫才教育をのワークショップを行うとき、冒頭で必ず子どもたちに伝えることがあります。それは「今から、今までにやったことがないこと、考えたことがないことをやります。ただこういった場面に出合ったときに「やらない」「しない」「考えない」というのはとっても楽。だってやらないし、考えないのだから「楽の三原則」とししょー(ワーク中の私の名前)は呼んでいると。でもそれでは楽しくはない。今回目指すのは「やってみる」「してみる」「考えてみる」。そうすると思いつくし、分かってくるし、面白くなってくる。話し合ってみると漫才になっているかもしれない。それが「楽しいの三原則」。同じ楽という字だけれど意味はまるで異なる。今日は「やってみる」ことで楽しいを目指そうと。

 ちゃんとしなきゃという意識が働く子にとって、漫才や落語をやるということは、わざと変なことをしたり、間違えたり、笑われたりといういくつかのハードルがあります。失敗をしてはいけないという教育がちゃんとしみついているからでしょう。
 ただこれからの人生、習っていないことしかありません。そこでまずはやってみるということに挑戦してほしいなと思います。

 動画に限らず、起業する人や、周りから頼られる人は、未知のことに飛び込める人であり、みんながやりたいけれどやらないことに挑戦できる人です。やらない人とやってみる人の、体験格差はここから先は開く一方です。一過性のバズりもありますが、バズり続けている人は、そこをやり続けられる人。  
漫才教育や落語教育をやってみることで、日常を笑いに換える視点を持ち、好奇心を育みます。教育もプロだからこそ、やってみるその一歩が私たちLauqhterでありますように。

Lauqhter ピン芸人かける(ししょー)