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落語即興お芝居にチャレンジ

「IMPRO KIDS TOKYO」さんとコラボで落語イベントを行った。
インプロが学べる習い事、毎週金曜日の夜は実験があるとのことで、実験室で落語×インプロでどのようなものができるかを実験してみた。

【詳細】
◎日時:7月16日(金) 20:00~21:00
◎形式:オンライン
◎対象:1年生〜3年生 6名
◎内容:落語の小噺をやってみる&落語を聞き、インプロにする部分を指定。皆で練習を行う。

【インプロ落語】
子どもたちの自由な発想が出てくるように落語ワークショップでは「落語を作ってみよう!」という時間を設けている。しかし、難しい子はなかなかできない。落語を覚えてやってみるだけでなく、自分たちなりの表現をして欲しいという思いがあり、ここをどうにか克服しようと試行錯誤をしていた。
最近は私が作ったネタのボケ部分を穴空きにし、自由に考えて落語を作れるようにするとできない子が居なくなり、それを実際にやりたがる子も増えた。
そんな中、今回は既存の落語のネタの穴空きが出来そうな部分を提示、2人のやり取りを即興でどんな場面にするかを考え、インプロ的お芝居をしてもらう。オチは決まっているというのはかなりやりやすく安心して本番を迎えられるように感じた。

◆演目「初天神」
子どもがお父さんに「何か買ってって言わないからお祭り連れてって?」とだだをこねる。仕方なくお父さんはお祭りに行くが、最終的にお父さんの方が楽しんでしまい、「お父さんなんか連れてくるんじゃなかった…!」というお話。

お話に出てくる屋台はお団子屋さんと凧屋さんだが、この屋台を自由に変えていいこととした。皆なら何のお店に行く?とお店をいくつか出し、2人組みを作ってインプロお芝居。
《子どもたちが考えたもの》
・たこ焼き:熱いからお父さんが冷ましてやる…と言って美味しく食べちゃう。
・金魚救い:見本見せるぞ!と言ってお父さんがハマちゃう
というようなやり取りをその場で考えて演じる。

◆演目「まんじゅうこわい」
みなで仲良く世間話をしている中、怖いものは何かを話し合う。みっつぁんという男は「まんじゅうが怖い」と言い、具合が悪くなったから部屋で寝てくるとのこと。皆不思議がりながらもまんじゅうを枕元に置いたらどうなるか見よう!とのことでまんじゅうを買い揃えてお土産だよーと言いながら枕元に置く。
様子を見ていると、みっつぁんがむしゃむしゃまんじゅうを食べ出す。
「好きだったのか!騙された!本当に怖いものはなんや?」
「熱いお茶が怖い」というオチ。

この「まんじゅうとお茶」の組み合わせを考える。
《子どもたちが考えたもの》
・ラーメン→その後餃子が怖い
・クッキー→その後紅茶が怖い
・ポテト→その後ケチャップが怖い
セットで美味しく食べられるものは何なのかを皆で考え、その場で出してもらった。
いろいろな組み合わせが出て、子どもたちのそれぞれの視点が面白かった。

【落語をより深く知れるのがインプロ落語】
落語を聞くだけだと、さらーっと何となく面白かったな、で終えてしまうことがある。
落語を聞いた上で本筋を辿り、自分で工夫する部分を考えながらお芝居することでより話の意味を理解して進めることができるのが凄くいい。
インプロ落語に縛られず、今後の落語ワークショップにも取り入れて行きたいなと感じた有難い実験室だった。